半側空間無視に対するリハビリを考える

リハビリ

横浜市港北区新横浜地区にあります脳梗塞リハビリ専門 保険外サービス 「Discovery style」施設長の阿部です。

前回、半側の空間位に注意が向きにくいお客様とのリハビリの工夫についてご紹介させていただきましたが、私のリハビリ経験の中で、後ほど徴候について定義などは説明させていただきますが、「半側空間無視」と呼ばれる徴候をお持ちの方とリハビリをする機会が多々あります。

今回、前回半側の空間に注意が向きにくい場合にリハビリの中で工夫した点を、実際にジャーナルなどで報告されている内容と照らし合わせていただき、よりよい脳梗塞リハビリの方法を検討させていただきました。

〇半側空間無視とは?

理学療法ジャーナルVol.51 No.10 2017 10月号の特集の中で、半側空間無視(unilateral spatial neglect:USN)は、脳梗塞の発症後にしばしば生じる徴候であり、大脳半球病巣と反対側の刺激に対して応答ができない、あるいは無視空間に視線を向けることができなくなる病態と定義されており、右損傷後に生じる神経学鉄器症候の一つであるとされています。

半側空間無視の臨床的な特徴は、食事場面で無視側の食べ残しに気づかない、車いすを駆動している際に非無視側にどんどん進んでいってしまうなどが挙げられ、生活動作を阻害する要因の一つです。

〇半側空間無視のリハビリを考える

現在、半側空間無視に対するリハビリの基本的なコンセプトとしては、無視空間に対する気づき(Awareness)を与えることであると言われています。

その手続きは、ADL練習の中で言語フィードバックを与える代償的なアプローチが主流となっています。
また、より無視空間への意識を向けさせるために、積極的に無視側へ身体活動を促す方法も開発されているそうです。

上記の方法は能動的注意を喚起させる方法であり、受動的(際立った刺激を入れる)に注意を向けることも半側空間無視リハビリには必要な要素であると報告されています。

よって、半側空間無視リハビリにはこの能動的注意あるいは受動的注意のどちらに支障が生じているのかを適切に評価していくことが重要であるとのことでした。

上記の報告を踏まえて臨床場面を考えると、鏡を見ながら身体軸を正中に近づけるという行為をすることはできますが、歩行中に突然入ってきた情報に対して方向の修正を行う際に、進行方向が分からなくなってしまうなどの現象をお客様と経験したことがあります。

一つ一つの病態に対して適切な評価とそれに見合ったリハビリの方法を行っていくことが、「半側空間無視」という病態に限らず必要なことであるということを改めて確認できました。

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