自己感をベースにした脳梗塞リハビリの自主トレーニングの工夫について

リハビリ

横浜市港北区新横浜にあります脳梗塞リハビリ専門 保険外サービス 「Discovery style」施設長の阿部です

当施設では、脳梗塞リハビリを行った当日の内容をご自宅でも再現していただくことを目的に、自主トレーニング(以下、自主トレ)メニューを作成をしています。
また、脳血管アプローチコースに限らず、腰痛・姿勢改善アプローチコースをご利用いただいたいるお客様にもコースのまとめとして、自主トレ内容を紙面にまとめさせていただき、お渡ししています。
今回、リハビリ回数が少なる現状の中で、どのようにお身体をケアするために行う自主トレが工夫できるのかについて、私なりに考えたことをまとめさせていただきました。
この内容は、脳卒中を経験したお客様に実際に行っている自主トレについて、その内容を聴取したことも参考にさせていただきています。
今日の記事の中心となるキーワードは「自己感」です。

1.自主トレの継続ができるかという課題

私が、一般病院で脳梗塞リハビリを行っていて、難渋していたことの一つに、リハビリの時間で行ったことをどのように病室に帰ってから、またはご自宅に退院してからの自主トレをどのように行っていただけるかということがありました。
また、保険外サービスで脳梗塞リハビリは、週に1回や2回のリハビリ回数の中で、どのようにして身体を動かして行く中で得られた良い経験を、次のリハビリまで継続できるかは重要事項です。
回復期リハビリテーション病院のように365日、毎日リハビリを受けられない環境だからこそ、マネジメントの重要性を感じています。
当施設では、身体の変化の「気づき」を重要視しながら運動を行っていますが、リハビリを通して気づいたことは、「運動の回数」や「運動の手順」に意識を向けて自主トレを行っている方が多いなという印象を受けました。また、ご自宅での自主トレで何が大変なのかを聴取すると、「覚えたことをやってみるんだけど、何が正しいのか分からない」「2~3日すると忘れちゃうのよね」とお答えになる方がいました。
マンツーマンでリハビリを行っている時は、相手(セラピスト)が自己の運動をチェックしてくれますが、自主トレ場面では、鏡などを使用しない限りは自己の動きをチェックすることはできません。

では、どうしたら良いのでしょうか?

2.自主トレを継続できるポイントは?

私が考える自主トレを継続するポイントの一つとして、自己感というものがあります。
自己感とは、「身体の異なる種類の諸感覚、特に視覚と触覚の統合が自己感の成立に重要」とされています。
自己感の中には、

①自己主体感(sense of body ownership)
⇒「この手を動かしているのは自分だ」という感覚
②自己保持感(sense of agency)
⇒「この手は自分の手だ」という感覚 の2つの感覚があるとのことです。
またこの自己感は、実際の運動とのタイミングがズレると、身体の重だるさの内感に影響したとのことです。

上記から私は、実際の運動と自分自身の内感がズレないためには、何が必要なのかを考えました。
その結果、「運動の回数」や「運動の手順」ではなく、「運動の基準」を作り、基準を基にした運動を行うことで、自分の運動を客観的に評価しながら、運動ができる考えました。
「運動の基準」とは、例えば…
・足にしっかり体重がかかっている
・坐骨にしっかり乗っている
・筋肉がしっかり伸びている
・手足が軽く動かせている 等です。
この基準を作ることで、基準に運動を合わせていくことができ、何が正しいのかの理解が進め可能性があると考えています。

運動に適した身体状況のチェック

3.当施設の自主トレの取り組み

当施設では「運動の回数」や「運動の手順」ではなく、脳梗塞リハビリの実施時間での運動の中で、感じ取っていただきたいポイントを、反復して経験できる時間を多く設け、「運動の基準」を作り、自主トレの進行が正しいのか?何を目的に行うのか?を明確にしながら、リハビリを進めています。その基準が明確になると、運動を自主的に応用していただけるお客様もいらっしゃったり、問題を自主的に解決するためのきっかけにもなるのではないかと感じています。
実際に、自主トレを継続できているお客様に話しを聞きましたが、回数や手順ではなく、運動時に気を付けるポイント(上手くいっている時に得られる感覚)や身体の位置関係などを詳細に語れていました。
これを聞いて、自主トレのきっかけを作るのは、セラピストかもしれませんが、自主トレを完成させるのは、自主トレを行うお客様ではないかと感じた習慣でした。

4.まとめ

今回、自己感をベースにした脳梗塞リハビリ自主トレの工夫について、私なりの考えをまとめさせていただきました。
自主トレを提案させていただく場面では、まだまだ日々のリハビリ場面から学ばせていただくことは多いですが、少しでも良い身体の状態が持続できる個々に合った自主トレメニューの作成を目指しています。

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